SVAタイ事務所活動報告

新着記事
第11回アジア子ども文化祭Inカンボジア~バンコクスラム地区の子どもが参加~

10月21-28日、アジア子ども文化祭がカンボジアの首都、プノンペンで開かれました。この文化祭は、毎年SVA主催で開かれており、今年はタイ・ラオス・ベトナム・ミャンマー・日本の子どもたちが参加。タイからは、クロントイスラムでタイ舞踊を練習している小学生8名が参加しました。新しくできたバンコクの国際空港、スアンナプーンからプノンペンへの空の旅。飛行機に乗るのももちろん初めての子どもたちは、出発の朝から大興奮でした。カンボジアでは、シアヌークビルというビーチで国際交流キャンプが開かれ、子どもたちは様々な活動を通して異文化に触れ、互いに友好を深めました。フィナーレは、プノンペンの劇場での伝統舞踊の披露です。タイチームは、堂々とした活力ある演技で観客を魅了しました。参加した子どもの声を紹介します。

ソンサナー ちゃん (11)
初めて飛行機に乗って外国に行きました。文化祭では色々な活動があって、とても楽しかったです。キャンプのお姉さんやお兄さんもとってもやさしかったです。私は日本のお友達が2人できました。カンボジアの友達もできました。

ナタポンちゃん(10)
すべてのことに感動しました。文化祭に参加することができて、とってもうれしかったです。今回得た体験や思い出を、お父さんやお母さん、お姉ちゃんや先生、友達に聞かせてあげたいと思います。今回私はタイの代表として、タイの伝統文化を海外の人たちに紹介することができ、本当にうれしいです。素晴らしい機会をくれて、本当にありがとう。


カンボジアで開催されたアジア子ども文化祭に参加したタイチーム

国際交流キャンプにて 

タイの演目

新九州電力労働組合のみなさん、ありがとう!~パヤオ県サンティスック村で初めてのホームステイ体験~

 タイの奨学金のご支援をいただいている新九州電力労働組合様の第9回国際研修が10月に開催され、6名が参加、19日間タイに滞在しました。タイ北部、東北部やバンコクのスラムを訪問し、タイの生活や文化、子どもたちの様子、教育状況などについて学び、現地の人々と交流しました。ここでは最初の訪問地、パヤオ県サンティスック村での様子をお伝えします。
  タイ北部に位置するパヤオ県サンティスック村は、電気も水道も通じてない山岳地帯にあるモン族の村。サンティスッ久村へは、SVAシャンティ学生寮のある町からわずか20キロ程度の距離ですが、険しい山道を約3時間走らなくてはなりません。これでも数年前より道の状態は格段に良くなっているのですが、タイに来て2日目の団員のみなさんの顔は、やや引きつっていました。村に到着すると、さっそくホームステイを受け入れてくれる奨学生の家族が、団員のみなさんを迎えに来ました。緊張しながらも期待に輝いている村の子どもたちと一緒に、6名は初めてのホームステイを前に、不安な表情を隠せませんでした。
 この村で3日間、団員のみなさんはホームステイ先の家族と一緒に山の畑で農業体験をしたり、稲刈りをしたり、保育園で交流するなど、コミュニケーションに苦労しながらも、それぞれ体当たりで過ごしました。最後の晩は、お待ちかねの文化交流会。用意してきた出し物を披露しました。ひょっとこのお面を被り、奇妙な動きをする「ひょっとこ踊り」は、村中の人々の大喝采を浴びました。最後には、町で買ってきた花火とコムローイと呼ばれる熱気球をそれぞれのホームスティ家族と一緒に上げて交流会は終わりました。夜空にゆらゆらとゆらめきながら上がっていく炎は、とても美しく幻想的な眺めでした。
お別れの朝、団員のみなさんとホームステイ家族は別れの挨拶をし、お礼を述べ合いました。肩を震わせて声を詰まらせる団員と、目を真っ赤にして鼻をすすりながら答える家族。村の家族は「また来て下さい」ではなく、「もうあなたは家族なのだから、いつでも帰ってきてね。待っているから」と挨拶し、最後は笑顔で一行を見送りました。

参加者の感想より
○生活、環境などこれまでの自分とまったく違ったスタイルで何もかも驚きだった。
○街から遠く、孤立した感じのある村だが、テレビなどで情報は流れ込んできており、その落差と、住民の選択肢の少なさを気の毒に思う。
○自然の中の村だけれど、どこを見てもビニールなどのゴミが多く放置されていて、環境に関する知識と教育の必要性を感じた。
○ホームステイの家族だけでなく、村全体でとても暖かく迎え入れられて感謝している。
○シャンティ学生寮の生徒たちの礼儀正しさ、暖かさに、良い教育をしていると感心した。
○交流会には村中が見に来てくれてうれしかった。
○来る前にはとても貧しく悲惨なイメージがあったが、実際は違い、実際に見てみないとわからなかったことがたくさんあった。


サンティスック村の保育園にて

アジア子ども奨学金ツアー開催

“奨学生の素顔に触れる旅”は、奨学金をご支援くださっている里親の方を対象としたツアーで、タイの風土や習慣、奨学生の生活環境や教育現状を肌で感じ、奨学金事業の理解を深めてもらうことを目的としています。第2回目の今年は、10月13-17日、日本から4名の参加者がスリン県とバンコクのスラムを訪れました。ちょうど青少年リーダー育成キャンプが開催されていた時期で、奨学生の地域奉仕活動やスポーツ大会にも参加し、子どもたちと一緒に汗を流しました。奨学生キャンプに参加した他、スリン地区の奨学生の家に1人1軒ずつに別れて、ホームステイを体験し、初日は、お互い緊張した雰囲気でしたが、帰る頃にはすっかり打ち解け、親子ほども年が離れているのに、友達のような雰囲気も感じられました。夜の文化交流会では、奨学生それぞれの地域ごとの出し物が披露されました。奨学生からのリクエストで、ツアー参加者も飛び入りで参加しました。日本語の手遊び(「コンパクト」)を披露し、その動きと表情の面白さに奨学生は大喜びでした。これは後日訪問したバンコクのチュアパーンスラムでも、再会した参加者たちからふたたびリクエストが出たほどの人気でした。これまではニュースなどを通してしか知らなかったお互いの国について知ることができた貴重な機会であったと思います。実際に子どもたちの現状に触れて頂くことによって、「里親」・「奨学生」という関係から、「人と人」へとお互いが認識し学びあう、実り多い研修となりました。



参加者の声
パヤオ地区の子どもをご夫婦で支援しているEさん

「初日家を出てから2時間の列車と8時間の飛行機、8時間の列車の旅は52歳(タイで皆さんと一緒にうれしい53歳!)の私にとっては少々ハードな旅でした。写真は正直に私の表情を映し出してくれています。
妻として、母として、また一人の人間として色々と考えさせられることがたくさんありました。「本当に行って良かった」この一言につきます。正直、いつ仕事をやめようかなーーっと思っていましたが、やっぱり頑張って旅費をためて、また皆さんに会いに行きたいと毎日弁当を作り、家をでています。
 地方の子供たちの現状をほんの少しでも知ることが出来たことは大変有意義でした。支援させてもらっているダウちゃんを思うときにも現実としてとらえ易くなりました。改めて子供達には図書館での活動等がどんなに必要かを感じました。踊りを披露する子供達の得意気で自信に満ち溢れた表情は印象的です。そういう機会が有るのと無いのとでは生活のはりも違うと感じました。」

Eさんの娘さん(大学生)
 「私にとって初めての外国でタイへ行くことができ、観光ではなく子どもたちのキャンプに参加させていただいたり、ホームステイをするなど現地の方々と、ふれあう事が出来たことを大変うれしく思います。現地では『言語』の壁が非常に高く、伝えたいこともうまく伝えられずに、また理解したいけれどわからない…の連続でもどかしさを強く感じました。しかし、キャンプで出会った方々と過ごしているうちに言葉が通じなくても心が十分に通じる事ができると感じました。スラムでは家族で支え合っている姿、病気と闘っている姿を目にして 正直とても衝撃的でした。『幸せ』のかたちについて考えさせられました。このように、タイ滞在の5日間はとても濃く、驚き・感動の連続でした。この経験を感動などということで終わらせるのではなく、これからの自分の人生の糧として また必ずタイへ行き研修に参加したいと思っております。」

第2回 青少年リーダー育成キャンプ開催

 SVAの奨学金事業は単に「教育費」の支援をするだけでなく、次世代を担う青少年の育成にも力を入れており、年間を通して、彼らが暮らすそれぞれの地域で、さまざまな奉仕活動、啓発活動などを実施しています。
 10月上旬、そんな各地の青少年たちの相互理解とさらなる成長のために、『青少年リーダー育成キャンプ』を開催し、各地区から選ばれた代表奨学生計67人が3日間のキャンプに参加しました。現在、タイで支援している奨学生は中学生以上、大学生の子どもたちで、タイの北部、東北部、中央部あわせて530人います。加えて2004年のスマトラ沖大地震の津波で被害をうけた、南部パンガー県の子どもたち100人にも奨学金を支給しています。年に2回の奨学金授与式で同地区の奨学生とは顔を会わせますが、他の地区の奨学生と出会う機会はほとんどありません。奨学生たちは数100キロ離れた各地から、車で10時間以上をかけて東北部スリン県に集まりました。以下、参加者したAさんの感想です。


キャンプに参加した奨学生

夜の文化交流会の様子


今回キャンプに参加できてとてもうれしいです。キャンプに参加する前は、自分が他の奨学生と一緒に過ごせるのか、共同作業ができるのか自信がなく心配でした。普段の私はとても恥ずかしがりやです。しかし、キャンプでは他の参加者に溶け込むことができ、キャンプのいろいろな活動に共に参加していくうちに、心配していたことがうそのように楽しく過ごすことができました。青少年活動では、スタッフの指導で、有意義な事業を考え文章にまとめること、地域貢献をどのようにするのかということを学び、グループごとに考えをまとめて発表しました。なかでも私が一番関心を持ったのは、地元のことを学ぶ活動でした。開催地であるスリン県の手工芸や人々の暮らしぶりを見学し、伝統文化や技術、知恵を学ぶことができて、とてもためになりました。これらの活動を通して、私はいままで見たことも、想像もしたことのなかったことを多く学びました。スタッフのみなさんも一緒になって活動を盛り上げ、楽しく有意義な学びの時を持たせてくれました。おかげで私たちは出会い、知り合い、お互いのこと、文化、伝統を学びあうことができたのです。ここで得たこと、学んだことは私たち参加者だけの益にするのでなく、友達に伝えていきます。もし機会が得られたら、今度はキャンプをお手伝いする側になって、後輩たちにこのような時間を持たせてあげたいです。

クロントイスラムの図書館「おはなしの家」が改装オープン間近!

 当会事務所に併設されているクロントイスラムのコミュニティ図書館は、施設の老朽化に伴い、また増加する利用者へのサービスの充実を図るため、1ヶ月の改装工事を行いました。住民が親しみやすい空間、生き生きした図書館をテーマに、家具やレイアウトを工夫されています。近々新装オープン予定ですが、まだ3,000冊の図書登録が全部終わっておらず、スタッフは日々、パソコン入力作業に明け暮れています。早くたくさんの子どもたちに図書館に遊びに来て欲しいです。 
来月につづく・・・。  


図書館入り口

改装前の図書館

改装後の図書館

待ちきれず絵本を読みにきた近所の子